「お供え物」とは、仏教に限らず諸宗教にみられるものですが、

仏教においては、仏・法・僧の「三宝」に対する施し物を「お供え物(お供物・くもつ)」と言います。

 そのためインドの仏教では、飲食物・お香・お花、それ以外にも衣服や湯薬など多岐にわたる物が、「お供え物」に含まれます。

その後、中国から日本へと伝わり、仏・菩薩や祖師などの礼拝対象への捧げ物に限定され、特にお餅・果物・菓子を意味する言葉となりました。

 さて法事(年忌法要)では、季節の果物・お菓子、あるいは生花などの「お供え物」を持参することがあります。

生前に故人が好きだったものを選び、持参するのもよいでしょう。

ただし地域によって様々な風習がありますが、浄土真宗では、生臭いものや嗜好品はお供えしない伝統があります。

 また「お供え物」の表書きは、「御供」などとします。

 法事会場に到着しましたら、まずはお内仏(仏壇)のご本尊に合掌します。

その後、施主もしくはその家族に対して招かれたお礼を述べ、「御香資(御仏前)」と共に「お供え物」を差し出します。

その際、受け手が表書きを読める向きに差し出すのがマナーです。

 

 こうして供えられた「お供え物」、法事が終わると、仏さまからの「おさがり」として、施主から参詣者に配られます。そのことから大事なことを教わります。

 

つまり「お供え物」は、法事中、他の「お飾り(灯明や仏華など)」と同様に、阿弥陀さまの世界、つまり「お浄土」を表現しているということです。

おそらくは、そうした点も踏まえて、私たちの先達は「お供え物」を持参し、心からの「お荘厳(しょうごん・かざり)」をしてきたのでしょう。

 

 最近では、「持ち帰る手間となる」とか、「同じ品になることは避けたい」という理由から、品物から現金の形をとることが多くなりました。

形はそうなっても、先達のように、阿弥陀さまの大いなる願いである「本願」をいただくことを尊ぶ「お供え物」の大切な心をもって、法事に臨みたいものです。   

〈終〉

 


IMG_3340来る4月18日(月)の午後2時より、定例の「同朋の集い」(聞法会)が行われます。

先ず「正信偈」を共に唱和し、

親鸞聖人が「念仏の教え」との出遇いの感動に触れたいと思います。

次に、日常における「仏事の疑問」などを共に考え、

真宗門徒として、どのように受け止めていけば良いのかを

話し合い(座談)をしていきたいと思います。

次に、『まんが 宗祖 親鸞聖人』(難波別院発行)を用い、

今回は、「恵信尼との出遇い」を読み進め、

念仏者にとって「妻帯」とは?「在家仏教」とは?

一体どのような意義をもつのか?

親鸞聖人のご生涯に学んでいきたいと思います。

初めての方も、お気軽にご参加ください。

住職 合掌